■果物は、本当にヘルシーか?
ダイエットや血糖値が高い方で
果物を食べる人は、多いです。
果物は、食後の血糖値が
緩やかになる低GI食品とされる
ものが多いからです。
食後の血糖値が上がらなければ、
肥満ホルモンであるインスリンも
過剰に追加分泌されませんので
太らないということになります。
では、早速、私の血糖値で
検証していきましょう!
■栄養成分バランスをチェック!
その前に、恒例の
栄養成分表示の確認から。
■オレンジ(200g)
・熱量:92kcal
・たんぱく質:1.8g
・脂質:0.1g
・炭水化物:23.6g
糖質、食物繊維の
記載がなかったので
炭水化物=糖質+食物繊維
に当てはめて把握できません。
しかし、食物繊維の量は、
少ないでしょう。
三大栄養素の比率を
PFCバランスでみると
たんぱく質(P):7.1%
脂質(F):0.4%
炭水化物(C):92.5%
となり、炭水化物量、
糖質比率ともに高い
食事と分かりますね。
PFCバランスって何?
と思われた方は、
こちらをお読みください。
日本肥満学会の
理想的なPFCバランスは、
たんぱく質(P):15%
脂質(F):25%
糖質(C):60%
ですので、
たんぱく質(P):-7.9%
脂質(F):-24.6%
糖質(C):+32.5%
となり、栄養バランス的に
たんぱく質、特に脂質が低く、
糖質量、糖質比率の高い食事
だと把握することができます。
■空腹時の血糖値は?
この日は、糖質比率の高い
野菜と玄米をお昼に食べたので、
空腹時血糖値から測ります。
基本、私の空腹時血糖値は、
85~95mg/dLくらいです。
しかし、糖質量の多い食事で
インスリンが過剰に分泌されると
機能性低血糖を起こし、食後
4~6時間後に血糖値が低くなります。
実際に機能性低血糖を
起こしていました。
一般的な空腹と異なるのは、
・強烈な空腹感
・甘いものが食べたい
・イライラする
・手が震える
・貧血のような脱力感
こんな症状がでます。
同じような症状がある人は、
上昇した血糖値を下げるために
分泌されたインスリンが過剰で
血糖値が下がり過ぎたことが
原因です。
なんか、鬱っぽいなと思う方も
実は、機能性低血糖という
パターンもあるようです。
■食後1時間後の血糖値は?
では、このオレンジを食べて
食後1時間後の血糖値をみます。
おや、あまり上がっていない
ようにも感じますが、
どうお感じになられますか?
おにぎり2個で私の血糖値は、
200mg/dLを超えていますから、
それと比べるとマシに思えます。
しかし、空腹時の血糖値である
63mg/dLから比べてみると、
血糖値は、48も上昇しています。
また、果物単体でみると
血糖値の上昇幅は、小さいですが、
主食と一緒に食べるとどうでしょう?
上記の記事のようにパンと
乳酸菌飲料だけでも血糖値は、
200mg/dLを超えるわけですから、
果物も食べると、食後の血糖値は、
250を超える可能性も高いです。
すると、
①食後血糖値の上昇
②インスリンの過剰分泌
③機能性低血糖
④インスリンによる
中性脂肪の合成
⑤糖化
この結果、体重が増加し、
HbA1cも上がっていきます。
■果物が危険なワケ
果物に注意してほしいのは、
血糖値の上昇だけでなく、
糖化を促進させるからです。
まず、果物に含まれる果糖は、
ショ糖やブドウ糖に比べ、
あまり血糖値を上げません。
でも、オレンジを食べて
私の血糖値は上がっています。
なぜでしょうか?
今回、オレンジを食べて、
血糖値が上昇しているのは、
オレンジは、果糖よりも
ショ糖やブドウ糖の方が
含まれる量が多いからです。
このように果物によって、
糖のバランスが異なるので、
食後の血糖値も異なります。
血糖値を上げない点では、
インスリンの追加分泌は、
少ないですが、果糖は、
中性脂肪に変わりやすく、
体重増加や脂肪肝になります。
そして、果物に含まれる
果糖が危険なのは、ショ糖や
ブドウ糖よりも10倍近くも
糖化するためです。
糖化は、上記で説明した
ように老化を促進します。
それだけでなく、悪玉物質の
AGEsを蓄積させ、動脈硬化や
生活習慣病を招くのです。
健康雑誌やインターネットの
記事でも果物は、ビタミンや
ミネラルが豊富でヘルシーな
食べ物として紹介されています。
しかし、
・肥満の方
・血糖値が高い方
・糖尿病家系の人
・中性脂肪が高い人
・HbA1cが高い方
にとっては、健康リスクの
ある食べ物だと思います。
そのため、朝食や昼食を
果物だけ食べる方は、
量を今の半分にするなど、
食事の見直しをお願いします。
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